| 多和田がジーンズ高萩ギター、とそれぞれ熱く語ってくれてます。で、私は何を書いたらいいんでしょうかね。ジーンズ、ギターと来たら、もうオートバイしかない、どう考えても。
ところが困ったことに私、バイクに乗らないし、興味も無ければ免許も無い。
そこでサングラス。いや、グラサン、と言わねばなりますまい。ジーンズはジーパン、アコースティックギターはアコギ、サングラスはグラサンです。若者文化といえば、グラサンは外せない(巧いね)。
そんなわけで今回はグラサンについて。
ただ、困ったことに私、普段グラサンを着用しないのです。憧れつつも手が出せずいる。まだ早いのではないか、と。いつかは、夏だろうが冬だろうが、昼夜の別なく、グラサン着用で過ごす男になりたいもんだと願いつつ、いまだ果たせずにいる。そんな人も多いかと思う。私と同じように。
そこで、さしあたりここでは私の考えるグッド・グラサニストを各国、各分野から選定し、ご紹介するとしましょう。いくらかでも皆さんのご参考になれば、幸甚であります。
①ボブ・ディラン(アメリカ/フォークシンガー&ロックンローラー)
写真等、諸々のデータから、ディランのグラサン着用開始年度は65年と推定されます。65年と言えば、彼がアコギをエレキに持ち替えた年。いわゆるロック化の年に当たります。そう考えると、《ロックといえばグラサン》という、まこと安直にして単純素朴な発想からグラサン着用に及んだのですね、ディランは。芸が無いといえばそれまでですけど、しかし、そんな発想のストレートさからして既にロックしているではありませんか。ディランの40年にも及ぶ長いキャリアの中で、65、66年はルックス面における絶頂期であります(サウンドの面では好みが分かれるでしょう)。この時期のディランは触れれば切れるような、只ならぬ雰囲気を纏ってます。同じパーマ頭&グラサンでも井上陽水にこの種の殺気は皆無です。我々もグラサンをかけるんであれば是非とも殺気の一つは持ちたいものです。
②野坂昭如(日本/作家&シンガー)
澁澤、筒井、五木といった強敵を押さえ、みごと文壇ベストグラサニストに輝いたのは野坂大先生。デビュー時は真っ黒グラサンで近年は茶グラサンと、スタイルの変遷はあるものの《うさん臭さ》のコンセプトは不変。ちなみに度入りだそうです。先生は幼少の頃からド近眼、それがコンプレックスであったそうですが、レンズを黒にする事で逆にトレードマークにしてしまわれた。この辺のしたたかさは学ぶべきでありましょう。野坂先生のグラサンにまつわる素敵なお話を一つ紹介します。漫画家のみうらじゅん(この方もなかなかいいグラサンしています)のエッセイに書いてあった話。みうら・野坂両氏がテレビ番組で対談した時のこと。収録中、みうら氏の発言に何か気に喰わぬことでもあったのか、野坂先生たいそう御立腹の様子で、みうら氏に対し「お前みたいなグラサンかけた人間の言うことなど信用できん!」と一喝。先生御自身がグラサン着用であったことは申すまでもありません。実に理不尽です。言ってることが完全に無茶苦茶です。我々もグラサンをかけるのなら、このくらい無茶苦茶な台詞を吐いておきたいものです。
③舘ひろし(日本/あぶない刑事)
なぜ舘か? 裕次郎、渡哲也といった軍団の諸先輩を押しのけ、彼がベストグラサン俳
優の座を射止めた、とは申しません。ただ私はここで暫定的に舘をベストグラサン俳優として選定し、もう一人のあぶない刑事・柴田恭平との比較から、グラサンと顔形の関係について考察してみたく思うのです。面長の舘、角顔の柴田。どちらがグラサンをかけこなしているか。一目瞭然です。断然、舘。さよう。グラサンには面長顔なのです。ここでひとつサザエさんを例に取ってみましょう。頭蓋サトイモ形状した磯野家の連中ごときにサングラスが似合うはずもない。あの漫画でグラサンが似合うのはマスオさん、アナゴさん、三河屋のサブ、カツオの担任と、数えるほどしかおりませんが、今挙げた四人物とも非常に長細い顔をしております。やはり面長の顔に置かれてこそ、グラサンは映えるのですね。もちろん髪型、顔の作りとのバランスも大事でありまして、ここで試みに前掲四人それぞれに一番似合うグラサンを選ぶとしますと、マスオは無難にノーマルタイプのグラサン(レンズ黒)、アナゴの彫り深い顔にはインパクトのある70sなティアドロップ型(レンズ茶)、若いサブはマイルス・デイビス風のゴーグル型(青もしくは紫)でスポーティッシュかつブラックなイメージを演出、カツオ担任はちょっと意外性を狙って80s風、竹の子族仕様の丸レンズタイプ(黒)、というふうになります。
さてどうでしょう、参考になりましたでしょうか?皆さんも自分に似合うグラサンが見つかるといいですね。どうでもいいですね。
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